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【ROAS vs ROI】どっちを見るべき?WEB広告の効果測定に必要な視点

2025.05.29 (木)

ROASとROIの基本をわかりやすく解説

ROAS(Return On Ad Spend)とは?

ROASは「広告費に対して、どれだけ売上を上げたか」を示す指標です。計算式は以下の通りです。

ROAS(%)= 売上 ÷ 広告費 × 100

たとえば、10万円の広告費で50万円の売上があった場合、

ROAS = 50万円 ÷ 10万円 × 100 = 500%

このように、ROASは広告費の効率性を示し、短期的な広告成果を評価するのに適しています。
ECサイトや予約型ビジネスなど、即効性を重視する場面でよく使われます。



ROI(Return On Investment)とは?

ROIは「総投資に対して、どれだけ利益を得たか」を示す指標です。計算式は以下の通りです。

ROI(%)=(利益 ÷ 投資額)× 100

たとえば、広告費10万円に加え、LP制作費5万円、スタッフ人件費2万円がかかった場合、総投資額は17万円となります。
売上が50万円、原価が30万円なら利益は20万円。

ROI = 20万円 ÷ 17万円 × 100 ≒ 117.6%

ROIは事業全体の収益性を判断する指標で、経営判断にも使われます。


両者の違いを数字で比較してみよう

以下のケースで比較します。
項目 ケースA ケースB

売上

50万円

30万円

広告費

10万円

5万円

その他のコスト

5万円

20万円

利益(売上−原価)

20万円

10万円



ROASで比較:

A:50万 ÷ 10万 × 100=500%
B:30万 ÷ 5万 × 100=600%

ROIで比較:
A:20万 ÷ 15万 × 100=133.3%
B:10万 ÷ 25万 × 100=40%

→ BはROASが高いものの、ROIでは低い数値となり、全体収益性は悪化しています。
ROASだけで判断せず、ROIも併せて確認することが重要です。



WEB広告におけるROASとROIの使い分け方

ROASが適しているケース(短期的な広告評価)

ROASは「広告費に対してどれだけ売上があったか」を示すため、短期的な広告キャンペーンの評価に最適です。
たとえば、期間限定セールやイベント集客など、即効性が求められる施策ではROASの高さが重視されます。


例:広告費10万円でセール期間中に40万円の売上が出た場合
ROAS=40万円 ÷ 10万円 × 100=400%


このように高いROASは、広告効果が十分に発揮されていると判断できます。
特にECサイトやクーポン付きのLINE広告、Meta広告では、反応を素早く確認するための重要な指標となります。




ROIが適しているケース(経営視点での投資判断)

ROIは広告費だけでなく、LP制作費や人件費なども含めた「総投資に対する利益」を測るため、中長期的な事業判断に適しています。

 

例:
広告費:10万円
LP制作費:15万円
スタッフ工数:5万円
売上:60万円
原価:35万円


→ 利益は25万円、総投資額は30万円
ROI=25万円 ÷ 30万円 × 100=83.3%

ROAS(60万円 ÷ 10万円 × 100=600%)は高いものの、ROIで見ると収益性はそこまで高くありません。
「売上」だけでなく「利益」を重視する場面ではROIを優先するべきです。
 
 
 

目的別に見るべき指標は変わる

施策の目的によって、適切な指標は異なります。
目的 適した指標 理由

売上を最大化したい

ROAS

短期的に売上が見える

事業全体の収益性を評価

ROI

人件費・原価も含めて判断

広告施策の効率改善

両方

売上と利益を総合的に評価

広告費だけで判断すると、全体コストを見落とすリスクがあります。
目的に応じた適切な指標を使い分けることで、無駄な広告費を削減し、効果的な施策を実現できます。





中小企業が失敗しないための指標の見極め方

広告費だけでなく「人件費」「LP制作費」も含めて考える

中小企業では広告費を抑えていても、実際の運用では「見えないコスト」が多く発生します。
たとえば、社内スタッフが広告運用に週10時間かけていれば、それも人件費として計算すべきです。
また、キャンペーンに合わせたLP(ランディングページ)の制作費も、広告施策の投資に含める必要があります。

例:
広告費:5万円
LP制作費:8万円
スタッフ工数:週10時間 × 時給2,000円 × 4週 = 8万円
→ 総コストは21万円

仮に売上が30万円あっても、原価や諸経費を差し引けば、利益はごくわずか、もしくは赤字になることもあります。
広告成果を正しく評価するためには、表面的な広告費だけでなく、関連するコスト全体を把握することが重要です。


指標がズレていると、施策の最適化もズレる

広告運用において、見るべき指標を誤ると施策そのものが間違った方向に進むリスクがあります。
たとえば、「ROASが高い=成功」と判断し広告費を増やした結果、実際にはLP制作費や運用工数がかさみ、ROIは悪化し赤字になることもあります。

実例として、ある住宅関連企業ではROASが600%と高水準だったものの、LP改善費用やオフライン接客のコストが想定以上にかかり、ROIは50%以下に。
このように、「広告効果が良い=ビジネスが成功している」とは限らない点に注意が必要です。


見込み事例:ROASは良好だったがROIは赤字だったケース

以下は架空のシミュレーションです。
項目 数値

売上

80万円

広告費

10万円

原価

40万円

LP制作費

10万円

スタッフ対応コスト

10万円

【ROAS】
80万円 ÷ 10万円 × 100 = 800%
→ 一見すると非常に良好な広告成果

【ROI】
利益 = 80万円 − 40万円 − 10万円(LP)− 10万円(人件費)= 20万円
ROI = 20万円 ÷ 30万円 × 100 = 66.6%

このように、ROASが高くてもROIが低いケースは珍しくありません。
「何にいくらコストがかかっているか」を明確にし、正確な費用対効果を把握することが重要です。




まとめ|ROASとROI、両方を把握することが最適解

どちらか一方だけでは判断を誤る可能性も

ROASは「広告費に対する売上の効率」を示す指標で、短期的な広告成果を評価するのに適しています。
一方、ROIは「総投資に対する利益率」を示し、経営全体の視点で収益性を判断するために欠かせません。

たとえば、ROASが高いからといって広告費を増やすと、人件費や制作コストといった隠れた経費を見落とし、結果的に利益が圧迫されることもあります。
逆にROIだけを見ていると、広告運用の改善ポイントに気付けず、成長機会を逃すリスクもあります。

片方の指標だけに頼るのではなく、ROASとROIの両方を確認することで、施策全体のパフォーマンスを正確に把握できます。


社内での指標共有に統一基準を持つことが重要

特に中小企業では、経営者と広告担当者で見るべき指標がズレることが多くあります。
たとえば、広告担当者は「ROASが300%」と報告していても、経営者がROIを確認すると赤字だった、というケースも少なくありません。

こうした認識の違いを防ぐためには、

・ROASは広告施策の効率
・ROIは事業全体の収益性

という役割を明確に分け、社内で統一した評価基準を設定することが重要です。

Google広告やYahoo!広告、Meta広告の管理画面ではROASは自動で確認できますが、ROIは手計算が必要です。
KPI設定時に「ROASとROIの両方を確認する」ことをルール化することで、現場と経営層の認識を揃えることができます。



まずは小規模な広告で検証・数値の見える化を

最初から大きな広告予算を投入するのではなく、月5万〜10万円程度の小規模な広告キャンペーンからスタートし、ROASとROIを同時に確認することをおすすめします。

以下のように一覧で数値を整理すると、改善点が明確になります。

指標 結果 コメント

ROAS

400%

広告効果は良好

ROI

70%

人件費やLP制作費で利益が圧迫

改善方針

– LP改善

– 工数削減

ROIを向上させ利益率を改善

こうした「数値の見える化」を通じて、売上と利益の両面から広告施策を評価でき、より精度の高いPDCAサイクルを回すことが可能になります。




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